2011年06月21日

おひさま5〈つづき)

  実感のこもった、94歳のご婦人の「おひさま」についての感想は、厳しい。

  私は何も言えませんでした。

  「おひさま}の舞台となっている、長野県は、満州への移住が突出して多い地域として知られています。

  満州は言うまでもなく、日本軍国主義による敗戦によって、「中国残留孤児」をたくさん産んだ地域です。

  ドラマの舞台となっている、同じ長野県である安曇野もそうだという資料はここに提示できないのですが、長野がそうだというのは動かしが会事実です。

  話を戻します。満州を経験したご婦人の「おひさま」評について、甘いといわれば、その通りといわなければならないでしょう。

  例えば陽子の結婚式なんか、まるで絵空事のようなものです。

  前に言ったかもしれませんが、「おひさま」は、メルヘンなのです。それは決して「絵空事」でない、時代の断片をきっちり切り取った、リアリ ティあふれる「メルヘン」だと思いますが。

 「おひさま」の魅力は、まさにそのことにあります。

  繰り返しになりますが、庶民〈その位置は、底辺より少し上で、ありながら、底辺の気持ちが判る)の視点で、時代を見つめていく。

  それだけに時代の理不尽さも、底辺にいる人より見えてくる。

 「おひさま」をみていると、いわゆる戦時中の暗さを感じさせません。むしろなんでもないところで、笑いがあちらこちらにちりばめられている。

 厳しい時代ではあったかもしれないけれど、日々の暮らしにはきっと苦しいことや悲しいことが多かったかでしょうが、そんな中にもちょっとした笑いがあったのではないでしょうか。

 94歳のご婦人の意見はそれとして、受け止めながら、厳しいからといって、苦しい悲しいだけではない、庶民のバイタリティを、信じたい気持ちもあります。

 東日本大震災で大変な災害に見舞われた被災者が、厳しい状況を苦しい悲しいだけのことにとどまらず、さまざまな創意工夫で、のりこえていこうとするところに、切り拓かれる未来があるように思います。


posted by スタッフ at 01:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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